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00_インスピレーション
スタジオジブリの作品"となりのトトロ"を見たときのこと見たこともない景色を見てなつかしさを感じた"となりのトトロ"には里山の景色が出てくるこういった景色の中で育ったわけではないがなぜか惹かれてしまう日本人には共通の風景感があるのかもしれない... -
01_見たことないけど懐かしい
見たことないけど懐かしいと思わされたシーンについて 歩いたことがあるような・・・? なぜかなつかしく感じる どこかで見たような気にさせてくれる大木のある景色 「見たことないけど懐かしい」という感覚が正しいのかはよくわからなくなってます。どこ... -
02_スタジオジブリの作品とランドスケープデザイン
スタジオジブリの映画作品を見たことがあると思う。そして作品に登場する景色の中に気になる景色があったことがあると思う。スタジオジブリのスタッフ達は特に風景論やランドスケープデザインを学んだわけではない(はず)。そういった人たちが人のココ... -
03_ランドスケープデザインと映画製作の共通性
ランドスケープデザイン風景や景観、場の設計、造景。従来の土木・建築・造園といった専門分野に割り切れない総合的な環境の計画。景色の移り変わりや景色の良さを感じとらせる。空間に物語性を持たせる。映画製作テーマを決めシナリオを創り、制作スタッ... -
04_宮崎駿の描く景色
宮崎駿が描く景色は創造性に溢れている。ランドスケープデザイン的な要素が含まれている。 "象徴"中心にある山をより大きな存在として見せている "神聖"開いた空と空に向かって伸びる木が宇宙を感じさせ神聖さをより強くしている "閉止"大きな植物と人の小... -
05_探ったジブリ作品
宮崎駿が監督・制作プロデューサーとして関わった作品から探った 風の谷のナウシカ天空の城ラピュタとなりのトトロ魔女の宅急便紅の豚おもひでぽろぽろ耳をすませばもののけ姫千と千尋の神隠し スタジオジブリの作品、宮崎駿の風景観は人々のココロを捕ら... -
景色のあけたて_01
見晴らしのよい景色や大きな空間につながるとき、見える景色を一度ぐっと狭めることによって、その後に見えてくる景色を一層大きく見せ、空間の広がりを感じることができる。例えば、見晴らしのよい場所に向かうとき、その場所まで続く道が細く暗い道だと... -
景色のあけたて_02
"もののけ姫"ケガを負って運ばれたアシタカが目を覚ましたのは洞窟の中。岩壁が視界の半分を占め、出口からはほんの少し星の輝く夜空が見えるだけ。外に出てみると眼下に広大な森が広がる。洞窟の小ささと暗さが月明かり射す大森林をより大きく見せる。 気... -
景色のあけたて_03
魔女の宅急便の流れ 路地を通り⋯ より狭い路地を通り⋯ 路地を抜けたら行き止まり そこにはステキな海の景色が広がっている 単純に開けた景色を見せるのではなく、そこに行き着くプロセスも大切だと思わされる展開ですね。 -
景色のあけたて_04
"千と千尋の神隠し" 始まり〜草原にかけて引っ越しの途中、近道をしようとしたら不思議な場所へ出てしまった千尋一家。神の世界への入口は魅力あるものばかり。この映画の導入はこれまでの作品の中で一番大胆に構成されている。最初から細い林道を通らせ... -
見えないものへの好奇心_01
見えないもの見せられないものを人は見たくなる。立ち入り禁止の場所や極秘の資料など。見えないといった雰囲気をつくることで人の好奇心は高まり、それを見たときの充実感は強い。坂道や曲がりくねった道があると見えない部分が発生してくる。どんなに知... -
見えないものへの好奇心_02
"紅の豚"ポルコ・ロッソのすみかは周りを絶壁が囲んでいる。自然にできた入り口があり、見ただけで中に入ってみたくなる。(好奇心のもやもや発生)中に入ると美しい入り江があり、好奇心・充実感を満たしてくれる。(もやもやがはじける)隠れ家という設... -
迷う_01
「迷う」というと迷子や不安といった印象の悪いものを連想してしまうが、景色を感じることから考えると人間の想像力を最大限に膨らましてくれる。日常生活で迷うことは基本的にないけれど、単調な生活に倦怠感を感じ、環境を変えたくなり旅に出たくなるこ... -
迷う_02
"となりのトトロ":迷ったメイちゃん迷っちゃったという意識を持っているためにメイちゃん自身には取っては不安でしかないけれど、その意識がなければ全てが新しい景色との出会いになる。そこで出会った景色はとても印象的。ヤギと出会ったことも、夕焼け... -
シークエンス
"耳をすませば" 雫ちゃんが猫を追いかける場面追いかけることに夢中になってしまい知らない道を進んでいく。道に迷ってしまうが様々な景色を見つける。空間の変化が多く、いろいろな要素がつまっている。 ドアが視線を止める視線が壁で途切れる壁の向こ... -
魅力ある道
前にも述べたがスタジオジブリの作品には道の景色が多く出てくる。坂道、曲がり道、細い道。見えないことで先にある景色が楽しみになる。 坂道の先にはなにが? 歩きたくなる坂道 "千と千尋の神隠し":道の脇にある不思議な石像この石像がなんであるのか... -
ありそうでないもの
日常の物語が空想のような、空想の物語が日常のような、もしかしたらと思えるものがいっぱいある。 海に駅 海に家 小さい池の底に・・・ こんな大きな遺跡が こういった表現は場を考える上では大事にしたいなというところ。個人的には古民家という廃墟を扱う... -
空から見る
統一感のないゴチャゴチャな景色も、どんなに単調な景色も、空(高いところ)から見ると何倍も美しく見えるよけいなものが見えないから、いつもと違う見方ができるから、遠くまで見えるから、いろんなモノが見えるから、といろいろなことが考えられる。 水... -
自然のつよさ
朝、夜、夕焼け、雨、雲、風といった要素はいろんなところで見ることができる。しかし、虹や雪といった比較的見ることができにくいものはほとんど使われていない。夕焼けや雨:気候的条件が合えばよく見ることができる。虹や雪:気候だけではなく、場所や... -
ふるきよきもの
古きよきものを取り入れる。それらを知っている人にとってはなつかしく、知らない世代の人にとっては興味深い。また後世に歴史を伝えることもできる。 人は神秘的なもの、宇宙を感じるもの、歴史を感じるものに惹かれる 使ってみたくなる手押しポンプ 今は... -
田舎の景色
"田舎の景色ってやつはみんな人間が作ったもんなんですよ""そう百姓が""森も林も小川も田んぼや畑だけじゃなくみんなちゃんと歴史があるどこどこのひいじいさんが植えたとか開いたとか大昔から焚き木や落ち葉やきのこを採ったとか人間が自然と闘ったり、自... -
06_スタジオジブリの空間演出とランドスケープデザイン
スタジオジブリの空間演出 空間に緩急をつける 空間を広げたり狭めたりすることでその場の空気や雰囲気を変える。 見せるところ、見せないところをはっきりさせる。 登場させる景色を大きく見せるため意識的に視線を止める。 個性あるものを使う ... -
おわりに
「その内まとめてみよう」とずっと考えてたんですが、気づいたら卒業から15年以上経ってました。改めて振り返ってみると、内容も文章も中途半端で、「これ以上年取ってから世に出せない」と思い、ガッと進めてみました。いろいろ考えが変わったり整ってき...
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